• 新着情報

  1. トップページ
  2. 新着情報
  3. お知らせ
  4. 「第3回 タウンマネジメント・スクール」を開催!

「第3回 タウンマネジメント・スクール」を開催!

~中小零細宅建業者が生き残るための新しい不動産のカタチを学ぶスクール~
「第3回 タウンマネジメント・スクール」を開催!

2019年12月2日(月)に、今回で3回目となる「タウンマネジメント・スクール」を開催しました。冷たい雨にもかかわらず、現地見学会やチームディスカッションなど、丸一日をつかって22名の参加者の皆さんの熱意があふれるワークショップとなりました。

宿場町“越谷”から見るまちづくりのかたち
今回、日光街道の宿場町『越谷』にスポットを当て、「地域再生取り組み事例の紹介」として、実際に日光街道周辺の古い商家や古民家、使われなくなった店舗を再生する取り組みを行うお二人にご講演と現地案内を行っていただきました。

現地見学会で3つの地域再生の取り組み事例を見学!
① はかり屋(越谷市越ヶ谷本町8−8)
旧日光街道沿い、明治38年(1905年)よりおよそ120年間にわたって越谷のまちを見つめ続けてきたお屋敷、旧大野邸 秤屋(はかりや)。2018年春、こだわりのショップ、レストランを備える古民家複合施設「はかり屋」として新たに生まれ変わりました。

② 越谷新町商店会(越谷市越ヶ谷3丁目3−16付近)
若い世代、子育て世代の来街の促進と商店街利用の定着を図るため、空き店舗を活用したコミュニティ&ベーカリーカフェ「CAFE 803」を開業し、若い世代・子育て世代の来街が増加し、既存店舗の意欲も向上しました。

③ まち蔵(越谷市越ヶ谷3丁目2−19−5)
旧日光街道にほど近く越ヶ谷らしい景観をそこここに残す中心市街地の一画。江戸時代末期からひっそりとたたずんできた「油長内蔵」は、曳家・改修を経て現代によみがえり地域住民のまちづくり相談処、寄合処として再デビューしました。

<現地見学会 講師紹介>
一般社団法人 越谷テロワール
代表理事 畔上 順平さん

株式会社けやき建築設計・欅組の代表取締役 一級建築士として、「住環境の質の向上・地域の価値向上」を目指した建物づくりに取り組む。古民家を再生した複合施設「はかり屋」(運営団体:一般社団法人 越谷テロワール)のリノベーションに携わる。

株式会社 まちづくり越谷
代表取締役 井橋 潤さん

越谷新町商店会代表として商店街の再生・後継者の発掘に取り組む。商店街の空き物件をリノベーションした「CAFE 803」をオープンし、代表を務める。

自分たちの街に古くから立つ歴史的な建造物が、開発業者に売却されてしまう実情に打ちのめされそうになりながら、新たな所有者とともに保存に向けた打開策を探り、行政の援助も受けながら自らその建物で商いやイベントを行い、永続性のある保存のかたちを見出していく過程は、地域の景観保護と活性化に対する現実的な妥協策として大変参考となるものでした。

セミナー&チームディスカッション
午後は、場所を「サンシティ越谷市民ホール」に移して、セミナー&チームディスカッションが行われました。

第1部では、横浜市立大学 教授 齊藤 広子先生に『地域を元気にするローカル不動産業者の取組み』としてご講演をいただきました。
地域に根ざし地域価値向上を図る「エリアマネジメント」について、全国の実例を交えて解説いただくとともに、今後の不動産業は、既成概念にとらわれない“不動産プロデュース業”として、空間プロデュース力と情報発信力が求められていると説き、地域を愛する地元中小不動産業者へエールを送りました。

第2部では、平和建設株式会社 代表取締役 河邉 政明さんに『「トダ_ピース」で人と建物とまちの平和で友好な関係をつなぎ合わせる』をご講演いただきました。
戸田市で父親から不動産業を引き継いだ河邉さんが、ホームインスペクションを積極的に取り入れながら、“建物の通訳”として、専門家と消費者の間の橋渡しを行うエピソードや、特定非営利活動法人モクチン企画が提供する「モクチンレシピ」を使って手がけた低コスト賃貸物件リノベーションの施工例と、その成果として地域と人が不動産を通じて結ばれていく心温まるエピソードをご披露いただきました。

第3部は、4チームに分かれてチームディスカッションを行いました。現地見学での取り組みを参加者それぞれの地元地域や視点に置き換えて参考としつつ、今後中小不動産業者の生き残り策について、「何のために?何を使って?何をするのか?」意見を出し合います。

地域や人のためクラウドファンディングを活用した商店街などの魅力や安全につなげる案を示したAチーム

業界のレベルアップと同・異業種・行政との連携、SNSも使ったエリア価値向上策を掲げたBチーム

公的な補助に頼らず収益化や売り上げにつなげ、若い世代の活躍できる場が必要と説いたCチーム

地域を愛する不動産業者が自分の足を使って地域や人をつなげ豊かさをつくっていくことの大切さを訴えたDチーム

最後に4チームよりそれぞれ発表を行い、齊藤先生より講評をいただきました。スクール終了後には交流会が催され、長く充実した1日が締めくくられました。